中国からの不動産購入が厳しくなってるって話

不動産投資

「日本の不動産が中国人に買われている」って書くと2通りの反応があります。

①自衛隊駐屯地の近くなどの国防上の問題や水資源の確保の意味で経済的にも問題だ、とか

②融資に頼らず現金で購入してくれる優良顧客。もっと来い!

どちらも真実です。ポジションによって言説が異なる人もいるし、①を本当に問題視している人も多いと思います。

ただ、ここにきて転換点を迎えるかもしれません。

中国当局側の規制強化が原因で中国人による日本の不動産購入が難しくなる可能性が高いです。

先月(2022年4月24日)に中国の司法部公共法律サービス管理局から出された通達に注目してみました。


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元々本件にあまり詳しくなかったモアぞうですが、とある在日中国人の不動産コンサルをされている方のツイートが目に入り、リツイートしていました。(最近Twitterの紹介多いな‥‥)

で、原文を探したり、在日の中国人の方(日本在住10年以上)の力も借りて翻訳してもらったりして真偽の程を調べてみました。

尚、原文はどうしても見つかりませんでした。元々の文書はPDFになっていて、その内容をつぶやいている微博(weibo)のみ発見できました。

別で、英文バージョンと、機械翻訳した文をさらに分かりやすく修正した和訳を本稿の下の方に記載しています。

かなり分量が多いので時間があれば見てみてください。

それ以外の部分には概略と解説を記載しておきますので、まだ見やすいと思います。

中国当局の通達の概略と解説

正確には司法部公共法律服務(サービス)管理局から。

通達の年月日は2022年4月24日。

主旨:マネーロンダリング、詐欺、不法な資金集めなどが横行している為、公証制度を見直し、強化することでこれら犯罪を防ぐことを目的とする。

規制強化の対象:中国在住の個人(※法人は除く)が海外投資をする場合の公証手続き

予想される影響:中国人在住の投資家が海外(日本を含む)の不動産を購入する際に非常に面倒な手続きを踏まねばならず、容易に投資ができなくなる。つまり日本の不動産も購入しづらくなる。

規制強化の通知内容:定型書式の使用の徹底。また、対応は臨機応変ではなく、定められた方式通りに例外なく審査すること。また、公証機関は犯罪の恐れがある場合は公証を行ってはならない。

以上が概略。次からはモアぞうの見解

中国当局の狙いとは

2006年から2022年現在まで中国から海外へ送金する場合は年間で5万USドルまでとされてきました。

また、中国から海外へ現金を持ち出す場合には1万USドルが上限となっています。

これらを超える場合は厳格な審査があり、手続きが非常に猥雑となります。

ではどうやって中国人投資家は日本の不動産を購入していたの?って当然の疑問がありますよね。

正規ルートでは到底不可能なので、やはり闇のルートが存在しています。

闇のルートと言えば大げさですが、非正規の両替商(通称:黄牛)を使うのが一般的(一般的といっていいのか)です。

あとは究極のアナログですが、手持ちのカバンなどに分からないように現金を詰め込んで出国するなどでしょうね。まあ大抵バレそうですが。

中国当局が規制を強化し始めたのは今回が初めてではありません。2019年頃もありました。

理由は、かつて世界一を誇っていた外貨準備高が急激に減少していることが挙げられます。

中国の外貨準備高は2022年現在も世界1位ですが、2014年から2016年にかけて4兆USドル近くから3兆1,000億USドル程度まで急減しました。

その後3兆3,500億ドル程度まで持ち直しましたが、2022年4月末段階では3兆1,300億USドル程度で減少傾向に歯止めがかかっていません。

外貨準備高が不足すると何が問題?

乱暴にまとめると、貿易はUSドルのような世界的に信用のある通貨を使って行われる為、輸入をする際の代金を支払うことが困難となります。

残念ながら貿易では人民元で支払いOKって言ってくれる国は極小です。これは日本円もそれほど変わらない。

現在米中貿易戦争の真っ最中であり、来るべき台湾有事に向けても外貨は虎の子の資産。大切に持っておきたいところなのは間違いありません。

それに、中国はひとたび政情不安になれば一気に資産が海外に流出してしまう危険性があるので、それを予防することを狙っているのかもしれません。当局は泥船からの脱出を許しませんw

最近では共産党への不満分子をネット上で見つけると報酬がもらえるということで、密告に精を出す若者のことを「ネット紅衛兵」なんて呼ばれたりしているそうです。

※紅衛兵とは‥‥1960年代~70年代にかけて毛沢東による文化大革命の際に、国内の反乱分子を取り締まった少年少女たちで構成された兵士

”密告”はなかなか良い収入になるらしく、密告アプリなる専用のアプリがあって、1回の密告で月の月収の10ヶ月分に達したなんて話もあるらしい‥‥ある意味スゴイ。

さらに2021年末には政府が公務員の給料を25%下げると通告。

中国は土地の所有が認められず、全て公有地という法体制なので、地方政府などは民間に対して土地の使用権(借地権のようなもの)を売って税収を確保しているという観点から、いかに中国の不動産市況が厳しく、財政が厳しいものであるかは想像に難くありません。

何が言いたいかと言うと、裏でちょこちょこ動いても密告されるリスクが非常に高まっているってことで、これが皮肉にもある程度の抑止力が働いているということです。

また、中国国内の不動産市場も恒大集団の経営危機問題が象徴するように、先行きが非常に不透明です。投資マネーを国内に向けさせたい意図もあるのでしょう。

いずれにしても、日本の不動産を中国人が購入することに対しては歯止めになります。

具体的な影響は?まとめ

中国マネーと言えば大きな金額と思われますが、法人ではない個々人による購入は日本の不動産市場から見ればそこまで大きなものではありません。

但し、湾岸のタワーマンションや1億円以下の比較的小規模の部類の一棟マンション・アパートについては影響があると思われます。

特に融資が付かない昨今、法定耐用年数超の一棟マンション・アパートについては出口となって為、高値掴みしてしまった日本人投資家の優良な売り先を失う事態となります。

こうなると保有し続けざるをえない為、不具合や客付けの不安がありつつも何とかして運用していくという選択肢が現実化してきます。

よく投資セミナーで言われる「出口戦略」なんて夢のまた夢‥‥あきらめて運用しましょうってことになりかねません。

ってことで、今日は日本の不動産市場に影響を与える可能性が高い中国当局の海外投資への規制強化のお話でした。

尚、最近の中国国内の事情については、元中国人で文化大革命の時期に少年時代を中国で凄し、現在は日本国籍を取得して日本在住である石平氏の著書が秀逸です。

今回はこちらも参考にしています。機会があれば是非ご一読をお勧めします♪

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今日のブログも参考になったな、内容良かったなって思っていただいたら幸いです。


いつもクリックありがとうございます( ;∀;)

 

 

↓↓↓↓以下が英文ヴァージョンと機械翻訳を少し分かりやすくした和訳↓↓↓↓

 

●英文の原文①

Public Legal Service Administration of the Ministry of Justice China Notary Association
Company Tongtong [2022] No. 7

Notice of the Public Legal Services Administration of the Ministry of Justice and the China Notary Association on Regulating the Handling of Notarizations Related to Individual Citizens’ Overseas Investments.
The public legal service management offices (bureaus) and notarization management offices of the judicial departments (bureaus) of all provinces, autonomous regions,and municipalities directly under the Central Government, the public legal service management offices of the Justice Bureau of Xinjiang Production and Construction Corps, local notary associations, and Xinjiang Production and Construction Corps Notary Associations: Recently, it has been reported that some notary institutions did not strictly examine the specific use of notarization certificates in accordance with relevant regulations when accepting applications for notarization of ID cards by citizens for overseas investment, and did not issue notarization certificates in the format prescribed by the Ministry of Justice.

It is used by criminals to carry out illegal and criminal activities such as arbitrage, evasion, money laundering, fraud, and illegal fund-raising, which damages the credibility of the notary.

In order to standardize the practice of notarization, strictly enforce the discipline of practice, and ensure the quality of notarization, we hereby notify you of the notarization matters related to the notary public’s handling of personal citizens for overseas investment by notary institutions as follows:Notary institutions accept individual citizens to open bank accounts and stock accounts for overseas investment.

日本語訳

司法部公共法律サービス管理局

中国公証協会

司公通〔2022〕7号

司法部公共法律サービス管理局中国公証協会によると

公民個人の海外投資に関する公証の処理を規範化する通知

各省、自治区、直轄市司法庁(局)公共法律サービス管理処(局)、

公証管理処、新疆生産建設兵団司法局公共法律サービス管理処、

各地方公証協会、新疆生産建設兵団公証協会:

最近、一部の公証機関が公民個人の海外投資を受理していることを反映している。

資本の身分証明書の公証申請時、関連規定に従って公証書の具体的な使用

司法部が規定したフォーマットに従って公証書を発行していない場合、

不法分子に利用されやすく、送金、送金逃れ、マネーロンダリング、詐欺、不法

資金を集めるなどの違法犯罪活動は、公証公信力を損なう。公証執業行を規範化するため

そのため、厳格に規律を執行し、公証の質を保証し、公証機構について公民を処理する。

個人が海外投資に使用する公証事項の通知は以下の通りである。

公証機関は公民個人が海外投資のために銀行口座を開設することを受理する。

●英文の原文②

Notarization of power of attorney for bank account, real estate purchase and sale, company establishment, resident identity card notarization, Chinese passport notarization and other relevant notarizations, should strictly follow the relevant regulations of the state on individual citizens’ overseas investment and foreign exchange management, and take corresponding party due diligence measures.

Understand the identity of the parties, the purpose and nature of the business relationship, and according to the identity of the parties, the degree of risk of the business relationship or the transaction, require the parties to submit approval documents from foreign exchange administration and other departments or relevant certification materials such as their overseas work experience or legal sources of income, etc.

If an alternative method is adopted for notarization, the notarization of a resident identity card by a notary institution falls outside the provisions of the Ministry of Justice’s “Reply on the Notary Office’s Reply to the Notarization of the Photocopy of the Resident Identity Card Consistent with the Original” (Sifu (2003) No. 15), which shall be applicable. “Form 33 of “Form of Notarial Certificate Format” “Notarization Form of Certificate (License)” issued a notarial certificate, the specific purpose of the notarial certificate shall be stated in the notarial testimony, and the thirty-fifth form of “Form of Notarial Certificate of Formal Form” shall not be applied “The text conforms to the notarial certificate format”.

The notary office and its notaries discover or have reasonable grounds to suspect that the parties, the parties’ funds or other assets, the parties’ transactions or attempted transactions are related to illegal and criminal activities such as foreign exchange arbitrage, foreign exchange evasion, money laundering, fraud, and illegal fund-raising during the process of applying for certification. If the case is found, it shall promptly report to the local judicial administrative organ or the foreign exchange administration, anti-money laundering and other relevant departments, and may also report the case directly to the public security organ.

For situations with relatively high risks, the notary institution shall not handle the notarization or terminate the notarization according to the law.

The notary management departments (bureaus) of the judicial departments (bureaus) of all provinces (autonomous regions and municipalities) and local notary associations shall immediately convey the spirit of this notice to every notary institution and notary public.

株式口座、不動産売買、会社設立の委託書公証、住民身分証明書

公証、中国パスポート公証及びその他の関連公証は、国家の関門に厳格に従わなければならない。

公民個人の海外投資と外国為替管理に関する規定に対して、相応の

当事者の職務調査措置を尽くし、当事者の身分、業務関係の目的と性質を理解する。

また、当事者の身分、業務関係又は取引のリスクの程度により、

当事者が外国為替管理等の部門の承認書類を提出し、又は国外で仕事をしている場合

経歴または合法的な収入源などの関連証明資料は、変通方式で処理してはならない。

公証、公証機関が住民身分証明書の公証を行うのは司法部の「公について

証処は住民身分証明書のコピーと原本が一致する公証の承認を行う」(司復(司復)

2003)15号)規定以外の場合、「定式公証書格」を適用しなければならない

式」第三十三式「証明書(免許)公証書フォーマット」公証書を発行し、

公証書の証言に公証書の具体的な用途を明記し、「定式公」を適用してはならない。

証明書フォーマット」第35式「テキスト一致公証書フォーマット」。

公証機関及びその公証員が証明書を発行する過程で発見または合理的な理

当事者、当事者を疑う資金又はその他の資産、当事者の取引

あるいはしようとする取引と送金、送金、マネーロンダリング、詐欺、不法資金集め

その他の違法犯罪活動に関連する場合、直ちに所在地の司法行政機関または

外国為替管理、マネーロンダリングなどの関連部門に報告しても、公安機関に直接報告することができる。

通報する。高いリスクがある場合、公証機関は法に基づいて公証を行わない。

または公証を終了する.

各省(区、市)司法庁(局)公証管理部門と地方公証

協会は直ちに本通知の精神を各公証機関、公証員に伝えなければならない。

Organize the study and implementation of special topics. It is necessary to strengthen the business training of notaries, especially foreign-related business training, fully grasp the laws, regulations and policies, improve the skills of certification, improve professional quality and ability, prevent practice risks, effectively perform supervisory duties, and quickly check the local notary institutions for resident status.

Regarding notarization and notarization related to overseas investment by individual citizens, if notary institutions and notaries have illegal practices, they must be corrected in a timely manner, seriously investigated and punished, and industry and administrative penalties will be imposed in accordance with laws and regulations. The implementation and investigation and disposal of the situation should be reported to the Public Legal Services Administration of the Ministry of Justice and the China Notary Association respectively before May 7, 2022.

People’s Republic Department of Justice Public Legal Services Administration
Notary in China
association
Public Legal Services Administration
April 24, 2022

特別テーマの学習(特別学習)と貫徹を組織する。公証人の業務訓練を強化し、特に渉外業務の訓練を強化し、法律法規と政策規定を全面的に把握し、証明書の発行技能を向上させ、業務の素質と能力を高め、執業リスクを防止し、監督管理の職責を確実に履行し、本地区の公証機関が住民身分証明書の公証と公民個人の国外投資に関する公証状況を迅速に調査し、公証機関、公証員に対して違法・違反の執業行為がある場合、速やかに是正し、厳粛に調査・処分しなければならない。法律に基づいて規則に従って業界の懲戒、行政処罰を行う。各地は2022年5月7日までに司法部公共法律サービス管理局と中国公証協会に報告しなければならない。

司法部公共法律サービス管理局

中国公証

協会

公共法律サービス管理局

2022年4月24日


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