【地域レポートシリーズ①】福岡市ついに人口160万人に!

地域レポート

人口減社会に突入している日本にあって、人口が増え続けている都市がいくつかあります。

その一つが九州最大の都市、福岡市です。

 

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福岡市は2020年5月20日に人口160万人を突破しました。

ほんの30年前まで100万人そこそこでしたので、驚異の伸びです。

 

過去20年における日本の主な大都市の人口推移

 

過去20年間における主要都市の人口推移は下記の通りです。

 

 

過去20年間の中で、東京23区は何とまあ…別格ですが、南関東圏の各都市が20~30万人のじんこう増加を記録する中で、同じく25万人の伸びを見せているのが福岡市です。

かつて日本の6大都市と言われ、政令指定都市の制度が始まった当初の5都市が大阪市、横浜市、名古屋市、京都市、神戸市でした。東京23区は今と変わらず別格扱い。

 

現在福岡市は京都市と神戸市の人口を抜き去り、九州随一の都市というだけでなく、日本を代表する都市の一つとして成長しました。

 

福岡の成長を阻んでいた壁

 

そんな福岡にも”天敵”がいました。

それは航空法です。

 

 

福岡市だけでなく、九州の玄関口であるJR博多駅から地下鉄の駅にして2駅目に福岡空港があります。

この福岡空港から、距離にして4,000mまでの区域には標高54.1mを超えることに建物を建てることができません。

 

但し、例外もあり国土交通省令で定める建物は一部免除されます。

例えば、JR博多駅ビルの高さは、制限を超える59.5mとなっています。

 

 

この事実を知らなくても、博多の駅ビルは周辺のビルよりやや高く見えますので違和感を感じた方はおられるかもしれません。

 

JR博多駅周辺は福岡空港から非常に近い為、高さ45~50m程度が限界となっています。

 

大阪梅田も大阪国際空港(伊丹空港)が比較的近く、福岡とやや状況が似ています。

空港に近いことはメリットでもありますが、大都市における建物の高度利用の必要性を考えると、高層化できない地域があるというのは発展の妨げとなります。

 

福岡空港から直線距離で4,000mを超えてくると、50mおきに高さが1mずつ緩和されていきます。

 

 

例えば、天神の付近は高さ約60mの建物の建設が可能です。

オフィスビルの階数としては、だいたい12階から15階建てほどになります。

それでも、福岡の都市規模を考えるとまだまだ弱いです。

 

ましてや天神は九州最大の繁華街、オフィス街ですので高度化がどんどん進むべきエリアです。

博多駅周辺や天神周辺には高さ100mを超えるいわゆる超高層ビルが存在しないのはこの為です。

 

天神ビッグバンとは

 

航空法による建物高さの制限には、例外があると述べました。

その一つとして国家戦略特区の指定があります。

 

 

国家戦略特区とは、一言で言えば規制の緩和です。

福岡市の場合は地方創生の一環として、都市再生に重きを置いています。

 

長らく航空法の規制により苦しめられてきた福岡の中心市街地では、高層化しにくい状況の中で、古い建物の建て替えが進みにくい状況でした。

 

例えば、古い雑居ビルや民家をまとめて一つの土地にして、新たにビルを建てるとしても、天神地区であればせいぜい高さ60mにしかできず、メリットが少なくなります。

 

そこで、角地や一定の面積を備えた土地には高さ100m程度の建築物の建設を可能とすることにしました。

天神交差点を中心とした半径500mのエリアにおいて、天神ビッグバンというプロジェクト名で再開発が推進されています。

 

 

上記エリアマップの③にあたるのが注目のビルの一つ、福岡ビルと天神ビブレ、天神コアの一体建て替えです。

 

 

天神エリアの顔とも言える大通りの角地に位置している為、注目度は高いです。

国家戦略特区の恩恵を受けて、高さ制限が緩和され、およそ100mの高さとなる予定です。

延床面積は138,000㎡、オフィスの床面積が4,300㎡(約1,300坪)の巨大ビルの誕生です。

 

 

この他にも再開発の予定はあり、およそ30棟の民間ビルの建て替えが想定されます。

天神地区が大きく生まれ変わっていくので、今後も福岡市への人口流入は止まりません。

大半は九州の各県や山口県などからの流入ですが、もっと遠くからの流入も期待されます。

 

2020年8月27日追記:天神ビッグバンの期限は2022年でしたが、新型コロナウィルス感染症対策機能の導入を促すという観点から、2024年末の竣工まで延長することが福岡市の高島宗一郎資料より発表されました。

国内外からの注目

 

福岡と言えば、隣国の韓国と非常に距離が近く、2019年夏ごろまでは多くの韓国人観光客が訪れていました。

韓国が輸出規制の特例(ホワイト国)から外れたことで、日本への旅行が大幅に減り、コロナ禍もあっていまだに回復していません。

 

しかし、今後ますます福岡の発展が進むと、韓国以外の国からも注目が大きくなり、国内外からの観光客はこれまでよりも増えてくることが予想されます。

 

あとは観光戦略ですが、各国への働きかけ次第ですので、ここに予算を付けて多くの観光客を取り込んでいくことで、さらなる発展も期待できます。

 

 

福岡の観光のメインは”食”

 

 

ラーメンの一蘭や一風堂など、有名どころの本店もあります。

また明太子の本場としても有名ですね!

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コメント

  1. Great article.

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