本日はゆる~く(いつもか)雑記です。
全世界コロナコロナで大騒ぎな訳ですが、影響としてはものすごく大きなものがありましたね。
今回の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で見直されたものは多々あります。
これが不動産にどう影響するかは様々な方が様々な理論を展開してきました。
テレワークの普及で必要な面積が減り、移転や縮小が進んで都心のオフィスはガラガラに‥‥!?
そんな話もありましたが最近ではどうでしょうか?
こちらは東京都心や東京都全体のオフィス空室率の推移です。
ビル仲介大手4社の資料から抜粋したものですが、それぞれ基準やエリア選定が違いますが、競合する4社のデータなので、概ね信頼がおけるものと思われます。
これによれば、コロナ禍前の2019年12月はほぼ空室が無い状態だったのが、昨年(2020年)12月、さらに今年(2021年)8月(もしくは第二四半期)はどう見ても上昇トレンドで、数値もかなり上がっています。
テレワークの影響もあるでしょうが、そもそも不景気の業種が景気の良い業種を上回ってオフィス移転や縮小を行っているのではないかと思われます。
また、データを見ると大阪や名古屋、札幌などと比べると東京が最も空室率が悪化しています。
これについては仮説ですが、賃料がそもそも高すぎる、通勤時間が長く、さらに通勤ラッシュが酷いのが原因ではないでしょうか。
例えば、職場まで平均30分のところに住んでいる人が多く、通勤ラッシュもそれほどひどくない地域だと、テレワークするメリットは薄いです。東京は真逆ですね。
ってことで、今回の新型コロナウイルスの蔓延による影響は都心のオフィス需要を変えました。
コロナ禍による危機が、回りまわって不動産価格に影響を与えています。
また、いわずもがな、インバウンドだけでなく、国内旅行や出張すら激減している昨今、観光地の商業施設や宿泊施設及び飲食店は壊滅的な打撃を受けています。
そして職場では、会議や面談もリモート化が進みましたが、これまでは企業も腰が重く取り組んでこなかったのに一気に進んだことで、その必要性が認知され市民権を得ています。
壮大な社会実験によってこれまでの価値観が大きく変わりました。
「そうせざるを得ない状況」ってのは結構重要で、日本がIT後進国気味だったのも「そこまでしなくてよい状況」だったからだと見る向きもあります。
少し話がそれますが、アフリカの東海岸に位置するケニアでは、携帯電話の利用者は数年前の段階でも国民の9割程度で、現在は100%を超えていると言われています。
また、頻繁にモバイル決済をする層の割合は実に4分の3だそうです。
「シリコン・サバンナ」の異名を持つ最先端のモバイル先進国です。
理由はいくつかありますが、最寄りの銀行まで最低でも1時間かかる、銀行システムがそもそも発達していない、
ほとんどの人が銀行口座を保有していないなどです。
ケニアの概要と日本との比較は以下の通り
ケニアの位置は赤道直下。面積は日本の1.5倍ながら、人口密度は日本の4分の1。
金融機関だけでなく、医療施設や商業施設に行くだけでも灼熱の大地を長時間移動しなければならず、過酷というほかありません。
医療についてもモバイル通信技術を駆使し、遠隔医療を支えるプラットフォームが開発され、日々変革が進んでいます。
ケニアでは、モバイル先進国に”ならざるを得ない”事情から必然的にその方向に向かっていきました。。
また、中国では人民元が法定通貨ですが、ATMですら偽札が出て来るような国なので、キャッシュレス社会であり、電子決済が他の国と比べ各段に進んでいるのは有名な話。
キャッシュレスの先進国は間違いなく中国でしょう。
こちらもキャッシュレスが”発達せざるを得ない”から発達したという、これまた当然の話です。
日本に明るい未来は‥‥!?
実は介護用ロボットは日本が”使わざるを得ない”事情がある為、非常に有利と言われています。
理由は、そもそも介護を頼むとまとまった費用が必要、万年人手不足&移民が不足(アメリカをはじめ、先進国では介護従事者は9割以上が移民というデータもある)で、人件費の低下が当面起こらないからです。
自動車メーカーであるトヨタでさえも、介護用ロボットの開発に勤しんでいます。
‥‥話を戻すと‥‥危機が起こると技術革新が進む傾向があり、不動産価格にも影響を与えます。
ちなみに戦国時代もそうでした。例えば、火縄銃や火砲の導入によって戦略や戦術は大きく変わりました。
冒頭に述べたオフィスビルや商業系不動産はもちろん、居住用でも都心や郊外の不動産でも動きが出ます。
自動運転が主流になると、駅から遠い物件の価値が下がりにくくなります。
とは言え、都心への人口集中はある程度緩やかにはなりますが、それでも大きな流れは変わらないと見られます。
引き続き東京や大阪などの大都市圏への不動産投資は”鉄板”ですが、災害リスクも充分に織り込む必要があります。
さてぐだぐだと書き連ねましたが、今回参考にした本はこちらです。
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2030年までに起こり得るあらゆる事象について、アメリカ人でペンシルベニア大学ウォートンスクール国際経営学教授あるマウロ・ギレン博士の本の日本語訳です。
ナノテクノロジーやブロックチェーンの可能性など、非常にワクワクするような内容が満載です。
今回のような未来の話は誰にも予測不可能なものの、ある程度予見できる要素はあります。
いざその時に困ることがないように備えていきたいものですね!
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